奥深きインドブログ

500年前に作曲された歌

カルナータカ音楽の有名な作品

以下、南インド古典音楽(カルナータカ音楽)の有名な作品です。作曲家は 1484年生まれの Purandara Dasa (プランダラ・ダーサ)氏、現代カルナータカ音楽の基礎を築いた偉大な人物で、演奏家は12才の Rahul Vellal 君です。

12才の若さでなんてよく鍛えられた声でしょう!

ラーガ(音階)の名前は、南インド古典音楽では「Kapi」といいます。同じラーガが北インド古典音楽では「Mishra Pilu」と呼ばれています。(「ラーガ」とは何か、詳しくは 「インド古典音楽:「ラーガ」とは?(一歩ずつデモ+説明)」をご覧ください。)

歌詞は「クリシュナ」の神話に基づいたもの

カルナータカ古典音楽は宗教音楽の様相が強く、歌詞はヒンドゥー教の神話に基づいたものが多いです。

今回の曲は「クリシュナ」に関する神話に基づいています。クリシュナとは「ヴィシュヌ神」のアヴァターラ(化身)の一つであります。ヒンドゥー教では、世の中に不道徳が充満してしまうと、ヴィシュヌ神が道徳を取り戻すために化身すると考えられており、クリシュナはその化身の一つと言われております。ヒンドゥー教の聖典にはクリシュナの人生が最初から最後まで詳しく語られていますが、中でも、彼がいたずらな坊やだった時のエピソードが沢山あり、とてもかわいらしく描かれていて、女性(特に子供を持つ女性)には大人気です。

今回の曲は、クリシュナが偉大な神様であることを知らず、自分の子供だと思って可愛がったり、遊んだりしているお母さまの「ヤショーダさん」をうらやましく思う形で作成されたものです。

プランダラ・ダーサ氏
毎年行われる「プランダラダサ音楽祭り」の会場となる南インドカルナタカ州のハンピユネスコ世界遺産


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