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最近Amazonでインドの映画やドラマが見られるようになって嬉しいが、中には日本語の字幕がついていたり、吹替版があるものもありますので、自分が好きなものを日本人の皆様にもご紹介しようと思います。
今回ご紹介したいものは映画2つと連続ドラマが2つです。
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ラトナは貧しい田舎の女性で、ムンバイの裕福な男性アシュウィンの家で住み込みの家政婦をしています。映画が進むにつれて、アシュウィンはラトナに恋心を抱くようになります。しかし、ラトナは彼の愛に応える自信を持てるのでしょうか? 二人の間にある社会的、文化的な、そして階級的なギャップは、乗り越えるにはあまりにも大きすぎるのでしょうか?
日本語字幕版: 「あなたの名前を呼べたなら」(アソシエイトリンク)
「あなたの名前を呼べたなら」は、非常に考えさせられる映画です。インドはその社会的格差で知られていますが、その格差の原因はいくつかあり、大きな原因の一つは英語力です。2014年のタイムズ・オブ・インディア紙の調査によると、英語力の有無で収入が34%も違うそうです。また英語が話せる人はホワイトカラーの仕事に就きやすいのに対し、話せない人は単純労働に限られる傾向があります。
しかし、英語力は単に収入や階級の格差だけではなく、文化的な違いにもつながります。英語が出来る人は現代的かつ、ある程度グローバルな文化を持っているのに対し、そうでない人は昔ながらの伝統的な分かを持っている可能性が高い。
また、残念なことに、長い植民地支配の歴史の経て、インド人は自国文化を軽視し、西洋文化を高く評価する傾向があります。その結果、英語力はステータスシンボルにもなってしまいます。英語が話せる人は話せない人を見降ろしがちですが、それよりも悲しいことには、英語が話せない人は劣等感を感じていることですね。結果、階級間の格差に加えてわだかまりが生じてるのです。
特に恋愛や結婚においては、こうした収入、文化、や階級の違いは非常に埋めづらいが、映画はそれらの違いを繊細かつ微妙に描いています。ゆったりとしたペースの映画で、慌ただしい場面があまりなく、日本の方にインドの多様性や植民地支配という困難な歴史が生んだ複雑な社会構造がご紹介出来る良い作品だと思いますので、お勧めします。
インドでの英語の重要性を描いたもう一つの映画。シャシは愛情深い妻であり母であり、さらにお菓子を作って販売する小さなビジネスを成功させている起業家でもあります。彼女は顧客から高く評価されていますが、家族からは敬意を得られていません。夫は彼女を愛していますが、英語が話せないことを理由に上から目線で接します。娘は、友達の母親たちとは違って英語が話せない母を恥ずかしく思っています。
一人でニューヨークに姉を訪ねる旅に出たシャシは、英語が話せないことは実世界でも障害であることに気づきます。そこで彼女は英語学校に通い、懸命に英語を学び始めます。シャシは英語が話せるようになれるのでしょうか?また、そうしたら家族から尊敬されるようになるのでしょうか?
日本語字幕版: 「マダム・イン・ニューヨーク」(アソシエイトリンク)
「マダム・イン・ニューヨーク」は、グローバル化した世界における英語の重要性を描いた、楽しく軽妙で感動的な映画です。日本での生活には直接関係ないかもしれませんが、海外旅行時に英語が話せないときに感じる困難には日本の方も多少共感できるかもしれませんね。
数年前出たインド古典音楽の世界が美しく描かれているドラマです。古典音楽家の一家がお金や名声を犠牲にしてまで自分たちが代々受け継いできた音楽を純粋に守ろうとする献身な姿を描いた物語です。ラジャスタン州を舞台にし、町の風景や景色がとても素敵であるうえ、インド古典音楽の伝統がまさに誠実かつ現実的に描かれています。インドでも大ヒットし、シーズン1に次いでシーズン2も作られました。
日本語字幕版: 「バンディシュ・バンディット」(アソシエイトリンク)
この番組の両シーズンは今、日本でも日本語字幕付きで見られるようになっているので、皆様にもご紹介しようと思いました。インド古典音楽や舞踊に少しでも触れたことがある人なら、すぐに共感出来、番組がいかにリアルであるかが分かると思います。そうでない人でも、美しいインド音楽、色彩豊かな町の風景、そして音楽家一家が伝統を大事に守る姿が夢中にさせるものだと思います。
名前こそ「ファミリー・マン」ですが、家族ドラマではなく、スパイ・ドラマです。しかし、主人公やその周りの人間がほぼ完璧な人物のように描かれるジェームズ・ボンド映画や24-TWENTY FOURのようなドラマとは違って、ファミリー・マンの主人公はごく普通の人間です。家族や経済的な問題も抱えていて、またインドの混沌とした事情に置かれながらも、諜報員としての仕事に全力を尽くしています。失敗する時もあるが、大きな悲劇から国を守ろうとするストーリーにはドキドキ・ハラハラの瞬間が沢山あります。
日本語字幕版・吹替版: 「ファミリー・マン」(アソシエイトリンク)
このドラマをお勧めする理由は、インドの実情が非常によく描かれているからです。インドは四方八方から敵対的な隣国に囲まれています。近隣諸国だけではなく、インド国内でも複数のテロ組織が活動しており、常に危険に見舞われています。安全保障はどの国にとっても課題ですが、内外に敵がいて、一瞬も目が離せない事情に置かれているインドにとっては終わりのない課題です。それに国自体も混沌としており、裕福国ではないため、政府の財源も限られています。
結局のところ、ファミリー・マンは、インドの色んな側面をよく描いているドラマです。また、政府職員たちに関して言えば、ごく普通の人間でありながらも、特別なのは国を守るために必死で頑張っているところです。世界には、一見欠点だらけの普通の人に見えても、勇邁な人生を送っている人も沢山いますよね。
ファミリー・マンは日本語字幕版も吹替版もありますので、ご興味がある方は是非見てみてください。